軟水と硬水の違いとは?効果・特徴・メリット・デメリットを解説

効果・特徴・メリット・デメリットを解説

 

「硬水」「軟水」という言葉をよく耳にしますが、違いはなんでしょうか?
硬水と軟水は数値によって、明確に区分されています。
さらに採水されている場所や味も違いますし、人体への影響などにも違いがあります。

 

 

 

ミネラル成分の含有量で区分されている

 

硬水と軟水は、マグネシウムやカルシウムなどのミネラル含有量の数値を基準にして区分されています。ミネラルの含有量が多いほど、硬度は高くなります。
WHO(世界保健機関)の分類は次の通りです。

 

区分 硬度
軟水 60mg/L未満
中程度の軟水 60~120mg/L
硬水 120~180mg/L
非常な硬水 180mg/L以上

 

 

軟水は飲みやすい!
硬水と比べると軟水の方が一般的には飲みやすいといわれています。なぜなら、マグネシウムの味が関係していると考えられています。

 

マグネシウムは、苦みを感じる味を持っています。そのため、飲み慣れていない場合は、マグネシウムの風味をおいしいと感じない傾向があります。それに対して、軟水はマグネシウムが少ないため、飲みやすいといわれています。

 

もちろん、個人差はあります。硬水でも苦みが少ない水もあれば、味に慣れてくると飲みやすくなるケースもあります。

 

硬水は栄養がたくさん含まれている

 

硬水はミネラル成分がたくさん含まれています。ミネラルは、5大栄養素のなかのひとつなので、一般的には、摂取することが推奨されています。

 

【硬水と軟水の違い】
⁠①ミネラル成分の含有量が異なる
②軟水はマグネシウムなどの雑味をほぼ感じないため、比較的飲みやすい
③硬水はミネラル成分がたくさん含まれている

 

軟水と硬水の特徴
≪軟水≫
軟水はミネラル成分が1Lあたり120mg以下のお水です。

 

世界の中で日本は、盛んに軟水の採水をしている地域といわれています。日本以外では、アメリカの一部やオーストラリアの一部、ケニアで軟水を採水しています。

 

マグネシウムの含有量が少ないので、苦みを感じることがなく比較的飲みやすいことが特徴です。

 

軟水は、いろいろなことに使うことができます。飲み水として使うことはもちろんOKですし、料理に使うと、おいしくなる効果があります。

 

手肌や髪の毛に対しても優しく、石鹸の泡立ちも良いため、お風呂で使う分にも効果的といわれています。

 

≪硬水≫
硬水はミネラル成分が1Lあたり120mg以上を含んでいるお水です。

 

硬水は、主にヨーロッパ周辺地域で盛んに採水されています。

 

マグネシウムを多く含んでいるため、苦みを感じやすく、飲みにくいと感じる人も多いです。

 

ただ、味の感じ方には個人差があるので、一概に飲みにくいというわけではありません。

 

硬水には、ミネラル分が多く含まれているため、骨の形成や体内の代謝を助けたりするといういい面の効果があります。

 

体内でミネラルを作り出すことはできないので、硬水を積極的に摂取することは人体にとっていいことです。

 

硬水を洗顔や洗髪で使用するときは注意が必要です。手肌や髪の毛をパサつかせる原因をミネラルを持っているためです。

 

硬水を使用し続けていると抜け毛や肌荒れを引き起こしてしまうリスクがあるといわれています。洗顔や洗髪をするときは、軟水を使用したほうがいいですね。

 

【硬水と軟水の特徴】
①日本では軟水が使われており、飲みやすい味わい
②軟水はマグネシウムなどの成分が多く含まれておらず、幅広く使用できる
③ヨーロッパ周辺では硬水が使われており、苦みがあるケースがある
④硬水はミネラル補給に向いているが、洗髪や洗顔などには軟水がいい

 

軟水と硬水のメリット・デメリットは?
軟水のメリット・デメリット≫

 

軟水は、飲料水に向いています。雑味がないので、飲みやすく、毎日の飲み水として使えます。特別な成分が含まれていないので、赤ちゃんでもお年寄りでも、飲んでも安心です。

 

赤ちゃんが飲むためのミルクづくりでもおすすめです。料理で使ってもおいしい料理になります。また、洗髪や洗顔などで使うことも肌や髪に優しいので向いています。

 

特別な成分が含まれていないため、ミネラル成分の補給を目的とした場合は、効果があまりないです。

 

ミネラル補給をお水を飲むことで補おうとしている場合は、不向きです。

 

硬水のメリット・デメリット≫
硬水のメリットは、何といってもミネラル成分が含まれていることです。硬水を飲むことで、多少ではありますがミネラルを補給することができます。

 

ミネラルは人体にとって必須の栄養素なので、お水を飲むことで摂取できるのは、とても嬉しいですね。

 

硬水を普段から飲んでいない方にとっては、マグネシウム成分が苦いと感じて飲みにくいということがデメリットになります。ただし、飲み慣れると飲みやすくなるケースもあります。

 

【硬水と軟水のメリット・デメリット】
①軟水は赤ちゃんからお年寄りまで誰でも安心して口にすることができる
②軟水は栄養補給には向かない
③硬水は栄養補給に向いている

 

日本人には軟水が向いている!
軟水と硬水のメリットやデメリットについて分かりました。軟水は飲みやすく、硬水はミネラル成分がたくさん入っているので栄養補給に最適です。

 

どちらにもメリットがありますが、日本人にとっては軟水がおすすめです。

 

日本では軟水が多い
日本で採水できるお水は軟水が多いです。日本国内で販売されているお水や、普段使っているお水はほぼ軟水です。

 

日本人は普段から軟水を飲むことに慣れています。

 

硬水を飲むことに慣れていないのに、いきなり硬水をたくさん摂取すると、体調を崩してしまうリスクがあるので注意が必要です。

 

硬水は内蔵に負担がかかる場合もある
硬水に含まれているマグネシウムを大量に摂取したときに、腎臓に負担がかかってしまうケースがあります。

 

健康体の人であれば、余分に摂取したマグネシウムを腎臓で排出することができますが、腎臓に疾患のある人は、その働きがうまく機能できずに血液中のマグネシウム濃度が高くなりすぎてしまい、体調に異変をきたしてしまうことがあります。

 

血液中のマグネシウム濃度が高くなれば、「高マグネシウム血症」と呼ばれる症状を引き起こす可能性があります。この症状になると、血圧低下や吐き気、心電図移譲などを招いてしまう場合があります。

 

【軟水が日本人に向いている理由】
①日本で採水されているお水は軟水が多い
②日本人には軟水に慣れている
③急に硬水を大量摂取すると内臓に負担がかかる場合もある

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